人や建物が密集した都市部の住宅地で、ドローンが生ビールを安全に運べるかを検証するため、中央大学の研究室が7日、東京都中野区内で公開の実験を行った。ドローンによる食料品の配送ビジネスにつなげるねらいがある。
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実験は都内の民間企業と共同で実施。長さ80センチほどのドローンにジョッキ4杯分の生ビールを詰めた箱をくくりつけ、川沿いの広場から離陸。人通りに注意しながら、神田川の上空を経由して、高さ25~30メートルほどのマンション屋上に着陸した。飛行時間は約5分間。ビールは冷えたまま、こぼれずに運ぶことに成功した。
同大理工学部の手計(てばかり)太一教授は「都心で飛ばすと、騒音や事故のリスクがあるため、住民に迷惑がかかりにくい河川をルートに選んだ」とし、今後は「暑い夏、手元にビールが届けられるようなビジネスにつなげていきたい」と話した。